腐りにくく、シロアリの被害も受けにくい黒芯材は、江戸時代から南房総などシロアリが多い地域では高級材として住宅などに使われてきました。
また、スギとしては硬く丈夫なこともあり、木造船の材料としても高く評価されていました。
しかし、未乾燥の状態では普通のスギの2倍以上の重さがあり、山林から切り出すのが大変でトラックに積める量も減ってしまうため、今ではその大半の丸太が山に切り捨てられています。
また、乾燥もしにくく、製材業者や住宅メーカーからも嫌われています。
写真の120ミリ角の黒芯の柱材は天然乾燥では10年かかっても乾かないと言われています。
しかし当社の低温乾燥機、愛工房では5~6ヶ月で乾燥出来ます。
木口に割れが入りにくいようにラップで覆って乾燥機に入れますが、その分、手間も掛かり、未乾燥の状態で製材工場から仕入れた時点では3メートルの柱1本で50kgもあり、体力も必要です。
乾燥を終えると重さは20kgほどに軽くなり、差の30kgもの水分が抜けたことになります。
この柱材を使えば薬剤処理に頼らなくても腐りにくくシロアリにも強い木造住宅が出来ます。